2000年12月23日
 ずっと仕事に追われていました。しばらく遠ざかると、いつもそうなのですが、書込みしなくちゃならない事柄が増えるものですね。それから、来訪者のみなさんの数が大勢で、嬉しい限りです。まずはその方たちにご挨拶させていただきましょうか。もう面識のある方は、特に用事がない限りここでは一応省く方針で行きますからご了承ください。また掲示板の上からの順になってしまいますから、下にもぐってしまった方、失礼してしまうかもしれません。その場合、またここに書き込んでおいてください。
 miyabiさんはじめまして。いつも書込み、ありがとうございます。御手洗カフェ、ざっとですが私も見ました。ここはこれからもっともっと面白くなる予定です。熱血連載小説「頑張れ石岡君!」は、「巨乳鑑定士石岡君」や「石岡君自動車学校に行く」でおなじみ、優木麥さんが担当してくれる手はずです。第一回は、石岡君の結婚式スピーチの巻(仮題)の予定。続いて石岡君絶叫マシンに乗る、NOVAの石岡君など、興味深い企画が目白押し。最終的には里美ちゃんを載せ、海ホタルまで決死のドライヴを敢行する予定です。石岡さんを真剣に愛している方は、本気では読まない方がよいかもしれませんね。
 イージス艦さん、まだご挨拶していませんね。お名前はよく拝見していましたよ。よろしくお願いします。マチルダさんも、こうして直接ご挨拶するのははじめてですね。どうぞよろしく。辻井雪人さんは、ずっと以前にご挨拶しましたが、ずいぶんお久しぶりです。辻田さん、あちこちでお名前を拝見しています。カレンダー当たったそうで、私も嬉しいです。森羅さんはお久しぶりですね。
 SSKの人気者、リンコさんはもうお馴染みだけれど、ここでついでに告知を。みんなもうよくご存じですね。南雲堂のR00m−Sで「リンコのNY案内」が大好評公開中です。まだ見いない人はすぐ見にいってください。リンコさんの次回企画、漏れ伝わってきますが、ニューヨーク寿司案内、いいですね。「100万人の伝言板」で私が質問しましたものね。
 ニューヨークの新年の様子も知りたいですが、でもアメリカは、ニューイヤーといっても日本と違って特別変わったことはしませんね。学校も、1月2日からもう始まりますしね。次のもの、何でもいいですよ。おまかせします。そして、期待しています。ところであなたは、エンパイヤーステートビルとか自由の女神はあがったのですか? こういう観光の定番も、実はみんな知りたいことと思いますよ。
 Pattyさん頑張っていますか? これももうみなさんよくご存じですね。ロジャー・ギャリックスティール氏の「バスカヴィル館」、仮邦題「コナン・ドイル殺人事件」、ついに版権が獲れました。今Pattyさんが頑張って翻訳してくれています。ギャリックスティールさんは今、同じテーマで第2弾、つまり続編を執筆中です。これもまとめて一冊とするか、それとも上下2冊とするかは現在南雲社長と二人、鋭意相談中です。これの装丁も、tenさんにやってもらいましょうか。どうですか? tenさん。当WS刊の扉のようなイメージもよいですね。具体的なアイデアあったらちょっと教えてもらえますか。これがSSKノベルスの第2弾かなと思っているところです。
 しゃくていさん、すいませんね、気になりながら仕事に追われ続け、メイルの返事、出せていません。この前、ワイト島のロック・フェイティヴァルの記録映画をまた見直したのです。ジミ・ヘンとマイルスが同じステージに立ったのは、70年のあのコンサートが最初で最後でしょう。ELPも、あの舞台がデビューです。そしてあのパフォーマンスのたった半月後に、ロンドンでジミ・ヘンは逝き、何年かのちにはマイルスが御手洗さんと出遭うのですね。
 あれを観て、ジミ・ヘンの天才ぶりにまた感慨を新たにしました。ジミの秘密の最大級のひとつは、右利きなのにギターを左に持ったことですね。そしてこの決心こそは彼の天才であり、超常識と思います。フィンガリングをやるのでないなら、利き腕にむずかしい仕事をやらせる方が合理的です。だから「ヴードゥ・チャイルド」のセッションなど聴くと、彼のチョーキングは他とまるで解釈が違っています。他の人たちは、歌のヴァイヴレーションのようにただ音を「揺らしている」にすぎないのですが、ジミの場合はがんがんと「突いている」感じ。指の強さとか、能動性がまるで違っている。天空から地面に向けてゆるやかに落ちてくるようなあの長々としたフレーズも、利き腕だからこそ可能になったと思うのです。
 全神経が皮膚の上に露出しているかのような、あの恐ろしいまでの鋭敏な感性、感電しているとしか見えないとてつもなく俊敏なアクション、どれをとってもまだ誰も追いついていませんね。あんなギタリストはもう二度と出ないでしょう。あの謎のようなフィードバックの轟きも、電気の方が驚いて、毎度奇跡を起こしているとしか思われません。彼の音楽をCDだけで聴くのは、静止写真と雄叫びだけでブルース・リーの偉大さをうんぬんするようなものです。ちなみにブルース、ジミ、御手洗さん、みんな同じ11月27日の生まれなんですね。
 お貸しした骨董品のテープ、以前のメイルでは、これもまた、まるまるCDに焼いてくださるようにも読めましたが、もしそうなら非常に嬉しいですね。磁気テープは早晩失われていきますから。STの選曲に関しては、今特に考えはないんです。やっと今ひまになったばかりなのでね、今晩これから考えます。
 上の書込みは、タックさんにも宛てましたよ。あなたにもカレンダーが当たってよかったです。それからイージス艦さんにも。「地中海の舞踏」は、私もジミ・ヘン以来、はじめて本気で興奮しましたね。衝撃で、車に乗るたびフルヴォリウムで聴いていました。ああいう演奏もまた、以降二度と現れませんね。
 かりんとさん、はじめましてでしょうか。お名前はいつも見ていますよ。講談社M澤さん、書込みありがとうございます。増刷分の文庫、届きましたよ。こんなところにお礼書いてしまいましたが、今年はいろいろとお世話になりました。来年も一緒にやりましょう。
 ぼめさんは以前ご挨拶したかと思うのですが、真摯な書込み、いつもありがとうございます。H−Hさん、はじめまして。ありがとうございます。aturustさん、はじめまして。あきさん、メガミさんも、お元気そうで嬉しいです。
 SHINOさん、あなたがいてくださる限り、SSKは発展を続けますよ。いつも深く感謝しています。あなたこそはSSKの自慢です。ご主人の個展の案内状届きました。ありがとうございます。是非伺いたいのですが、おっしゃるようにその頃にはもう日本にいませんね。カードに見えている中尾さんの作品、大変奇麗です。どうぞよろしくお伝えください。いつかは必ず、直接拝見したいと願っています。  千都さん、はじめまして。どんどん書込みしてくださいね。季刊03についてのコメント、嬉しいです。私は、21世紀もやりますよ。
 和さん、はじめまして。これからもどんどん書込みしてください。HN、いいですね。イメージが膨らみます。この文字は日本の黎明の秘密を語っています。倭、輪、環、和、大きな環−−大和、闘いに備える環濠住宅群、吉野が里、和をもって尊しとした聖徳太子。このあたり、そして「ワ」こそは日本の秘密に迫るキーワードです。
 イージス缶さん、イージス艦さんと同一人物なのでしょうか? それとも兄弟かな。ともかく季刊03についての書込み、ありがとうございました。嬉しいですね。励まされます。
 レムさん、はじめまして。香さんもはじめまして。時間経ってしまいましたが、福引の一等おめでとうございます。エマノンさん、お久しぶりです。
 あさみささん、里見さん、ひょっとしてまだ挨拶していなかったでしょうか。これからもよろしくお願いします。哉介さんも、お名前はよく存じあげていますが、ひょっとしてご挨拶ははじめてかな。いつもありがとうございます。
 山田さんは、もちろんよく知っています。例の「夢落ち忍者屋敷」、パロサイ2に収録させてもらえませんか? でももちろんあれより凄いのがあったら、是非読ませてくださいね。
 もし今、二度目なのにはじめましてと私が言った人いたら、それは忙しさで頭がボケているせいです。これでもう以降、間違いません。
 ちょっとついでに。関西のリョウさん、聞いていますか? 仕事進んでいるでしょうね。忘年会はほどほどにして、小説書いてくださいよ。期待は大ですからね。待っています。
 さて長いご挨拶で、本日何を言いたかったのか忘れるところでした。近いうち、たぶん年が明けてから、馬車道に行って石岡先生と対談することになりそうです。だから以前の御手洗さんへの時と同じく、石岡さんに質問ある人はここに書き込んでおいてください。でも今回は以前とは違って、かなり時間があります。ゆっくりでいいですよ。とは言っても、来年の夏なんてなったらもう遅いですが。まあ急ぎ目でゆっくりという感じでお願いします。先日の力うどんプレゼントほどには焦らなくていいということです。
 季刊03に、LAのクリスマス・デコレーションを写真でご紹介しました。なかなか奇麗なものですが、帰国したら日本でもこれがずいぶん進んでいて、楽しくなったかなと思っていたら、テレビがニュースで取り上げていました。この番組が、猛然たる批判仕立てに作られていたのでずいぶんと考えさせられましたね。
 町田の住宅街にもこういうライトアップをしている一角が現れ、見物の車が違法駐車し、また道自体も渋滞して、住人は大迷惑している、自宅車庫にも車を入れにくい、道が歩きにくい、と住民が道徳立腹しているという紹介。イルミネーターと呼ばれる住人の一人が登場して、暗に自慢の自宅をギラギラさせて威張っているといった仕立にされて紹介され、違法路上駐車している見物人は、こんなのやりすぎだよとこれも道徳立腹。番組スタッフはこれだけでは弱いと思ったか、クリスマスのライトは企画外品を使うとコードが細くて簡単に断線し、ショートして発火、火災の原因になるとこれもまたスタジオぐるみで道徳立腹。町田のイルミネーターが、みんな規格外品を使っているかどうかは調べていないのですけれどね。
 規格品を使って楽しみましょうとか、車は少し離れた場所に停めましょうとか、広い通りに面した家にできるだけやってもらいましょうとか結論されるのではなく、こんな軽佻浮薄なことは即刻止めさせようという主旨の作りでした。
 番組作っている方も見て怒っている方も、戦時でもない今、時流に鑑みたことのおかしさには全然気づいていず、当然しごくの正義をなしているつもりです。もしイルミネーターがわが子なら、その親は人の迷惑を考えろと叱りつけ、言うことをきかねばぶん殴るでしょうねぇ。この親の仕打ちは日本では当然であり、正義です。しかし子供の何人かはこれで自室に引きこもるでしょうね。そしてこの世は楽しいことをしては駄目で、鬱的威圧、力関係がすべてだと悟って、親に向かって「おまえ、オレの部屋ちゃんと掃除しろよ!」と威圧命令を下すでしょうね。子供にしてみれば、自分に対すると同じ道徳的糾弾をしているのだから文句の出る筋合いはないはずです。かくして互いに当然至極の道徳立腹の応酬で、世界は破裂寸前、日本列島は見事に監獄となりました。
 一方は規則だらけと嘆き、一方は規則がまるでなくなって無法者どもの享楽場だと、心の底から怒っています。これらは同じひとつの球根から吹いた芽です。一方では厳しいしつけで殺人が起こり、一方ではすべての週刊誌がヘアヌードを載せます。優先順位発想がまるでない、丁半博打的混乱がわが国を被っています。
 来世紀、こういうわが国の欝的暴力症状を本気で改善したければ、これまで通用したわが常識物差しを、無批判に使っていては無理です。またあるところは古い物差し、あるところは新しい物差しというふうに、つまみ食いをして自己本位に組み合わせるのも駄目です。たとえば覚醒剤を打って猛勉強し、司法試験に通って裁判官になるなんてのはなかなかよい例です。しかしただ殴って殴られてという暴力団員だった日本庶民は、ここに明解な批判を加え得る論理を、充分には持ち得ていません。けれど混乱の現在が、新しいルールを作れるチャンスであることもまた確かです。
 SSKは、近い将来才能を世に排出する装置と成り得るかもしれません。しかし私が考えているのはその先です。SSKは、こういう日本の人情を改善できるささやかな武器と成り得るかもしれません。21世紀の日本人救済は、道徳糾弾をしている正義の暴力人を、さらなる威圧糾弾で制裁するのでなく、彼らをなごませ、楽しませることです。そのようして、ようやくみなに新たなルール作りの意欲も生まれます。
 
 
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