2001年2月25日
 季刊online、「週刊島田荘司」のペーシで公開されている優木麥さんの連載パロディ小説「頑張れ石岡君」は、もうみなさんよくご存知ですね。披露宴騒動が今公開中ですが、この巻は今度の火曜日で最終回です。次の巻は題して「石岡君、フルコースで対談を!」といいます。高名なグルメの無頼派作家、越前先生と、赤坂のフランス料理店でいやいや対談する石岡君、ポケットには里美ちゃんの書いてくれたフランス料理のメモと、大物作家に関するアンチョコ、という必死の物語ですが、これが素晴らしい出来です。公開中の披露宴騒動もよいですが、次のはもっといいです。私も手伝いましたけれど、後半は思わず本気で入り込みましたよ。最終回が特にいいです。涙と爆笑の大傑作です。是非読んであげてくださいね。よければ彼への励ましの感想も、ここに書いてあげてください。
 以前にこのBBSで、石岡先生への質問を受け付けましたが、このたび石岡先生に会え、「ロング・ロング・インタヴュー」を敢行できました。以前の御手洗さんへの時とは違って。今回はほとんどすべての質問ができ、彼はすべてに懸命に答えてくれました。だからロング・ロング・インタヴューで、ほとんど短編小説分の量があります。
 御手洗さんと出逢う前に遭っている交通事故の具体的な内容、この時代の彼の生活ぶり、アイドル歌手熱中時代のこと、またホームズへの密かな思いとか、今Pattyさんが翻訳中の「コナン・ドイル殺人事件」へのコメント、それからちょっと珍しい彼の創作談義まで、非常に幅広く、また貴重な内容を聞き出すことができました。彼は本当にいい人です。こういう純な人には、なんとしても幸せになって欲しいと思いましたね。
 このインタヴューは、「石岡和己攻略本」として刊行する予定です。これに、上記の「頑張れ石岡君」も入れたいものです。
 ご存知T橋虫麻呂編集者の筆になる入魂の大作、「石岡君が愛したアイドル歌謡の女神たち」も、完成が近づいています。本来これはカタログに近いコーナーと聞いていたのですが、できてきたのを見ると、なんと4組の女神たちに捧げる特別寄稿文が別個に作成されており、度肝を抜かれました。ま、みなさん、この女神たちが誰であるかだいたいお解りでしょう。南紗織、麻丘めぐみ、キャンディーズにピンクレディです。この人たちには筆者の思い入れが格別に強いとみえ、読んでいると永遠に筆が停まらないのではと思えるまでのスピード感、濃密描写感です。これを書いている時、氏は編集者の仕事は全然してないなと確信させる怒涛の力作、これはもはや石岡君を越えているのではないでしょうか。この部分だけでも石岡攻略本は、20世紀タイムカプセルに納める価値があるでしょう。
 坂俊一企画、石川良さんの脚本、SSKにも顔を出して下さっている鈴木今日子さんなどが出演された「嘘でもいいから殺人事件」、無事千秋楽が終わりましたね。まもなくこのBBSにも、観賞オフ会報告が、タックさんやしゃくてぃさんたちによって書き込まれるでしょう。きっと成功裏に終了したことと思っています。今回どうしても行くことができず、本当に無念でした。次回には必ずお邪魔したいと思っています。レポ、楽しみにしていますからね、是非早目に書いて読ませてください。金田賢一さんは初日に観にいったそうで、とてもよかったとメイルをくださいました。石川良さんとは、これからも機会あるたび、一緒に仕事ができればと思っています。みなさんも、是非応援してくださいね。
 さて、舞台劇「嘘でもいいから殺人事件」が終わったら、今度は「007・Movie」です。今夜2月26日の深夜、午前零時7分ちょうど。正確には27日0時07分ジャスト、「仮想映画・異邦の騎士ENDING」が、「Room−S」の「007号室」で公開されます。今夜の零時7分になったら、是非みなさんRoom−S、007号室にラッシュしてください。
 以前にお伝えした通り、これはSSKの映像と音楽に寄った才能が、総力を結集したものです。「KNIGHT IN THE LAND UNFAMILIAR」の英文字タイトルが現れた後は、四次元さんの音楽に乗って、作中の名場面がフラッシュバックします。見せ場は御手洗さんのバイクでのジャンプ・シーンですが、この動画は非常にリアルで、格別見事な出来です。これは真洸さんの仕事です。エンディングに流れる華麗な音楽は、しまさんの作曲です。この曲は実に華奢で奇麗です。背景には良子と敬介が暮らした綱島のアパートの写真が写りますが、これはPattyさんが撮ったものです。
 この仮想映画は、「仮想WS・異邦の騎士」という部屋も伴っています。ここでSHINOさんの、映像専門家ならではの製作メモを読むことができます。これはとても高度な内容です。
 tenさん製作のポスターも、ここで観賞できます。非常に幻想的で美しい作品で、2枚あります。単体でこれらを取り出しても、これは立派な美術作品として通用するでしょう。これを観ていると、彼のパロディ・サイト2の装丁への期待も、いよいよ高まります。
 タックさん、しゃくてぃさんの仕事はこのMovieには直接反映していませんが、当時世に現れていた音楽からこの仮想映画のサントラを構成し、別個に音源を製作する予定になっています。
 007さんがこの映像を作るにいたった経緯、また彼の「異邦の騎士」への思いのたけを、ここで読むことができます。このところの彼は、実生活で辛いことがあったようですが、それらを乗り越えて初志を貫徹してくれたこと、彼のそういう意志の力と、それほどまでに強い、彼のこの作品への思いに胸を打たれます。
 仮想Movieを観ていると、SSKは、冗談でなく本当にすごいぞという気分になります。みんなよくぞ力を合わせ、これだけのものを作ってくれました。ここには活字方向の才能は、いっさい関わっていないのです。
 SSKは、小説書きの方向での潜在力には大きなものがあります。今世紀、これらの若い力が結集すれば、きっと有意義な何かができるのではと思っています。夢は着実に成長を続けています。今夜のMovieも、その萌芽のひとつです。
 では今夜零時7分、「Theatre・007」で!
 
 
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