2002年2月8日
38歳定年制の内容。

 すいませんね、今当方ちょっと忙しく、2、3日書き込めないかもしれないのと、私の言った「38歳定年制度」に対するみなさんの理解があんまり違うし、質問もないので、、大急ぎでこの内容の概略だけを述べておきます。このままの材料だと、議論がとんでもなく変なところに行ってしまいかねないので。後日またちゃんと書き込みますので、それまで、以下も参考にして議論を深めておいてください。
 私は今、これをすぐに始めようと世間を説得するほどの気分になってはいませんが、必要なら来週からでも準備を始められます。これによく似たものが、日本にはすでにあるからです。
 38歳定年制度は、匙加減によっては現状と離れないのです。より正確に言うと、とんでもなくかけ離れた状態から、ほとんど同じ状態まで、オプションは座標軸上にぎっしりと並んでいます。つまり、「必ず暴動」から、「波風まったくなし」までです。実現を考えるなら、みなでこのポイントをずらしながら議論をするのがよいのです。
 同じ会社でずっと働きたい人はどうするのか、この質問が出るかと思ったのですが、38歳まで働いた人は、その会社での勤務を延長できる「プルーフ」を、会社が発行します。これはポイント制に近い実績評価で、会社がこれを吟味し、再雇用の際の条件もこれには提示してあります。年俸いくらで、何年契約か、という形です。
 これに納得できるなら、再就職するのは当人の自由です。必ず追い出されるということではありません。報奨は年俸となり、ということは年単位契約で、契約年数は会社によって自由。双方おりあえば、1年でも50年でもよい。当人が、自分にはもっと力があり、会社に金を誘導できると考えたなら、再就職のテーブルでそう言って交渉します。むろん60まで置いてくれという交渉も、これの了承も自由です。会社側が、労働契約は一律10年単位としたいなら、それも自由です。
 交渉が成立しなければ、被雇用者に他会社に行く権利が生じます。要するにプロ野球と同じです。中途で他の会社に行く権利を、社員が獲得するというだけのことです。
 この制度の会社側のメリットは、資金運用の再編成を可能にするということです。したがって、15年勤務における観察で、能力評価の低い人(会社の入金にプラスしないと判断される不要の人)には、会社は低い報奨金しか提示しないことになります。これは実質上、会社の再雇用拒否となり得ます。さて、問題はここでしょう。
 不況となれば、この評価基準が厳しくなり、かなりの力の人でも落とされる可能性か出てきます。そこでこれを、前年度比50%を下回らないこととか、39才の平均年収表を作成し、これの60%を下回らないこととか、法で強制しなくてはとする判断も起こります。さらにもう1つの大問題は、企業の論理としては、再就職約束手形ともいうべきこの「プルーフ」を、「発行しない権利を有する」としたいところです。しかし、被雇用者としてはこれは許したくないはずです。そこで、
 質問1、
 こういう場合、会社にこのプルーフを発行させる権利を与えますか? 与えませんか? 与えるとしたら、何%ワクとしますか?(これは経営者でないとピンときませんから答えなくてもいいですが) 会社が提示する条件の下限を設定しますか? 設定するとすれば、どの程度としますか?
 あるいはこれら以外に、このケースでのまったく別のアイデアがありますか?

 この匙加減によっては、現状維持とまったく同等にも設定できます。したがって暴動は起きません。しかしそれでは企業の側のメリットは少なくなります。しかしプルーフ不発行のワクを広げれば、暴動に近づきます。
 この制度でわりをくうのは、大器晩成型の人材でしょう。この制度では、早めに頭角を現さなくてはいけないということになります。女性にはたいてい有利になるでしょう。上司を女性が占める比率は、おそらく上がることでしょう。
 そしてこの労働契約交渉時、契約希望者の地位は会社と対等です。希望者の希望年俸提示額には、上限はナシとします。年俸50億提示もOKです。また国籍の制限もありません。ただしこの時、日本の主として税制が、いささかのネックとなります。が、これはこの際考えないこととします。
 質問2、
 このようなシステムが、現在のような不況下においても、何故自殺者を、ひいては日本を救う可能性があると私が考えたと思いますか? またみなさんは救わない、と考えますか? その場合、理由も述べてください。


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