Vol.001
島田荘司先生。
昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。
パロサイホテルに掲載して頂けただけではなく、九月にはお会いするという多年の夢も叶い、さらには、多数の新作を拝読する事もでき、私にとってはとても実りの多い一年となりました。
さて、昨年二月にメイルにて先生から「前代未聞の圧倒的なしかけを持った本格探偵小説を書いたなら、私がどこにでも紹介します」というお言葉を頂いたあと、私なりに「本格探偵小説」とは何かという事について、ずっと考えてきました。そして私にとって忘れられない「本格探偵小説」である「暗闇坂の人喰いの木」と「獄門島」、さらには「奇想、天を動かす」を強く意識しながら、自分の考えに沿った小説を書いてみました。
「長瀞町の殺人」という題名で、400字詰原稿用紙にして約420枚です。
1983年の埼玉県秩父郡長瀞町が舞台で、鉄橋からぶら下がった、宙に浮く小さな舟の上で、男が首を吊っているという事件を発端に、日中戦争時に中国へ従軍した5人の人々が次々に奇怪な死を遂げて行くという物語です。
WindowsMe、MSWord2000で作成しました。
それで、お願いなのですが、お時間の空いた時で構いませんので、目を通して頂けないでしょうか。お忙しい先生へお願いするのはとても心苦しいのですが、作品に対するご意見を聞かせて頂く事ができたら、とても嬉しいのです。
かってな願い事ばかりの長々としたメイルになってしまいました。お許しください。最後になりましたが「龍臥亭事件2」楽しみにしています。
末筆ながら切にご自愛のほど願いあげます。
2002年1月13日
小島正樹拝。
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