[吉敷刑事]
[釧路湿原展望台]
牛越「ところで、これから少し街に出てみませんか」 吉敷「はい?」 牛越「是非とも、吉敷さんをお連れしたい店があるんです。なに、車で20分ほどの距離です」 と牛越、通子の店たんちょうに、吉敷を連れていく。
[幣舞橋の下で]
吉敷「なあ通子、四年前に何があったんだ」 通子「ごめんなさい。竹史さんが悪いんじゃないの。それだけは解って。いつかわけを話せる時が来ると思う」
[釧路、壇上家の表]
壇上「あの娘は18年前に、良江のあとを追って東京に出ていった。こんな体の私を、それからずっとこの喜代と淳子が面倒を見てきてくれたんだ。千鶴子がどこでどうなろうと、私にはもう何の関係もない、迷惑だ!」 吉敷と牛越、顔を見合わせる。
[多摩川河川敷]
雨の中、警察車両が集合して、現場検証、鑑識作業が行われている。 有賀「お腹にもう2ケ所、治りかけてる傷がありますね」 畑山「船さん」 船田「うん、ざっと見て2週間ほど前の傷だろうか」 小谷「2週間?」 吉敷「ちょうど、九条千鶴子が殺された時期と一致するな」