優作さんの、「石岡和己のダンス」をご紹介しましょう。とても心温まる、よい作品です。馬車道で一人ぽつねんと暮らしている石岡君を見かねて、優作さんがこんな作品を書いてくれました。きっとみなさんの思いも同じなんでしょうね。パロディ作品群の中で、御手洗さんはもう百回も馬車道の家に帰宅し、ノーベル賞も十回は受賞しています。その方向では、もう私が書く必要はないとも思えるくらいです。
この作品では、ちょっとした漢字遣いとか、語句や言い廻しに少し手を入れてみました。どれを漢字にし、どれを開く(平仮名にする)かは、馴れないうちはなかなか掴みにくいものです。優作さんは、自分のオリジナル原稿と較べて、そのあたりのおおよそを掴んでくださればと思います。しかし以下は、決して唯一の正解ではありません。「わたし」は必ず開くと決め、きちんと統一するなら、それは作者の権利です。しかし「彼」は、やはり漢字がいいでしょうね。続く作品も待っていますよ。
島田荘司。 |